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在宅医療の現場から
第12回:現在の在宅医療の問題点と今後の課題
先日、CSテレビに出演する機会がありました。この原稿が雑誌になっているころには、放送は終わっているのですが、朝日ニュースターの「経済の達人」という番組で、10月のテーマは「老後」です。老後に深く関わる事柄の一つとして医療が取り上げられたのですが、財源がないなかでいかにして持続可能な医療を実現していくのかが重要なテーマで、そのなかで「在宅医療の将来」について話をしました。今回は、現在の在宅医療の問題点と今後の課題についてお話しします。
日本の医療費は低すぎます
最近になって、「日本の医療費は本当に高いのか?」と話題になるようになりましたが、実際には非常に低いのです。OECD(経済協力開発機構)という30カ国の集まりがありますが、日本のGDPは世界第2位にもかかわらず医療費総額のGDPに占める割合は8.2%で、OECD加盟国中21位であり、加盟国平均の8.9%を大きく下回っています。

ちなみに日本の公共事業費は90年代以降急増し、1995年の一般政府固定資本形成の金額(要するに用地代を除いた公共事業の工事代)は、日本が3,279億USドルで、第2位のアメリカ(1,209億USドル)の2.7倍です。アメリカ、フランス、西ドイツ、イタリア、イギリス、カナダというOECD主要6カ国を合わせても2,682億USドルと、はるかに日本に及ばない状態です。

本来であればこれらを是正する必要があるのですが、厚生労働省は病院の入院費が高いことを理由に、診療報酬の低い在宅医療を推進して、さらに医療費を削減しようと考えています。在宅医療は非常によいシステムですが、病院の強力なバックアップがあってはじめて力を発揮できると考えています。在宅療養支援診療所と病院・診療所が相互に相手の役割を理解して、しっかりと役割分担をすることが必要です。医療費削減が過ぎて病院が疲弊してしまうと、在宅療養支援診療所が担う負担が過大となり、医療システム全体が機能しなくなる危険性があります。
在宅医療の長所
在宅医療の長所は24時間、365日、必要に応じて往診を行うことです。訪問看護ステーションとの連携により24時間カバーしている診療所もありますが、電話は24時間つながるようにしている施設が多いようです。このため、万一の場合にはすぐに連絡がとれることにより得られる患者さんの安心感は大きく、最大のメリットです。在宅医療によりまったく通院しなくてすむようになるわけではないのですが、通院回数が減ることにより、本人の負担に加えて、家族の介護負担も減らすことができます。訪問看護や訪問リハビリの充実により入院期間の短縮にも役立ちます。また、住み慣れた自宅で最期をむかえられることを大きなメリットと感じる患者さんも多いことでしょう。さらに、入院費に比べて圧倒的に安いため医療費削減の方向にも合致しています。
在宅医療の問題点と今後の課題
在宅医療では主治医は1人です。今まで、臓器別に担当医がいて別々に治療を受けていたとしても、在宅医療になった瞬間に主治医は1人となります。たとえば、骨粗鬆症による腰痛と高血圧、糖尿病に対する投薬治療を受けていた脳梗塞の患者さんも、在宅医療では血圧および血糖のコントロールからリハビリテーション、腰痛の治療まで1人の主治医が行います。内科系の在宅医が圧倒的多数を占める現状では、運動器疾患に対するケアは手薄となります。欧米では家庭医制度が充実していますが、日本ではまだまだなじみが薄く、今後の発展が期待されます。

また、在宅療養支援診療所は医師1人で運営している診療所が大半であるため、24時間365日の往診体制を維持することはたいへん困難であり、複数科の医師によるチーム医療や複数の診療所による医療協力による負担軽減も大きな課題です。まだ在宅療養支援診療所の制度ができて数年ですが、医師個人の負担が大きすぎるために、実際に在宅療養支援診療所の申請を取り下げるケースも出てきています。

さらに、医師と看護士ばかりがかかわるのではなく、ソーシャルワーカーや場合によっては臨床心理士が介入するなど多職種のかかわりにより、患者さんだけでなく患者さんの家族も同時に支えていく必要があります。

在宅医療は、今後ますます必要とされ、その重要性はさらに増していくと考えられますが、医療費削減のために入院治療にかわって整備される性質のものではなく、きちんとした制度として設計・整備されるべきものです。そして、きちんと整備するためにはソーシャルワーカーや臨床心理士など多くの職種の教育が重要であり、時間をかけて発展させていく必要があります。

私の担当は本号が最後となります。1年間お付き合い頂きありがとうございました。病院勤務の皆様が、本稿をきっかけとして少しでも在宅医療に興味を持っていただけるようになれば幸いです。

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